離婚問題専門ブログ

2017年4月25日 火曜日

最近の離婚事情 1

はじめに
旦那さんによる病的なモラハラ、言葉によるDVという事例が相当多いように思います。
一昔前は、肉体的暴力、不貞行為というのが圧倒的だったのと比べると、見た目には分かりにくいものに変化しつつあるように思います。
見た目にわかりにくいということは、なかなか第三者、特に裁判所を説得しにくいという方向へ繋がりやすく、「どうしてわかってもらえないのか?」という思いになってしまいます。
他方、こういう主張をされる相手方というのは、見た目がまた真面目そうな方が多く、人当たりも良く、調停委員、裁判官受けがよいのも、決まったパターンです。さらに、心身症、特に躁鬱病を患っているケースも多いため、自分のしていることに自覚がないため、本当に苦労します。また、独特の理屈が出てきたりして、話がかみ合わないことこの上ありません。こんな方と対峙するためには、どうしたら良いでしょうか?以下、私の事件を通しての考えを少し披露するとともに、離婚手続を最初から最後まで、眺めてみることとしましょう。

まずは別居を
まず、こういう方とは、いくら二人で話し合ったとしても、全く埒があきません。一緒に生活していても、ただひたすら疲労するだけです。家の中では、怒号が鳴り響き、子供がいたら、悪影響しかありません。まずは、別居することを考えましょう。
また、こういう方は、絶対に気持ちよく財産分与には応じません。預かっている口座があれば、全て持って出るくらいしないと、兵糧攻めを食らうことになります。最低限、引越し代と当面の生活費くらいは、事前におろして確保しておきましょう。
また、精神的なDVであったとしても、シェルターには入れてくれますので、無一文でも何とかなります。別居の算段を周到に行うことです。
この際、子供の親権が欲しいのであれば、必ず連れて行くことで...す。「親権は母親に」というのが日本の裁判所の考えですが、置いていくと、基本的には現状維持で、父親に親権がいってしまいます。この点は十分に注意をしましょう。

さて、調停だ
1 これは、離婚調停に限った話ではありませんが、調停や裁判は、先に起こした方が断然アドバンテージがあると思ってください。調停委員も、裁判官も人の子。始めに接したストーリーに引っ張られてしまうのは、やむを得ないことです。
旦那の方で、先に「自分はこんなに夫婦関係維持のために努力してきたのに、妻が。。。でも、何とかやり直したいんだ!」なんていうストーリーを立てて、夫婦円満調整の調停でも先に起こされたら大変です。本当に辛い妻が、わがままな奥さんのように写りかねません。
しかしながら、調停を起こすにあたっては、前提として別居していることが必要です。同居しながらの調停など、報復が怖くって裁判所では本当のことが言えないからです。
2 調停を起こすときは、必ず、離婚調停と婚姻費用支払いの調停をセットで起こしてください。ちゃんと婚姻費用をもらえれば、兵糧攻めに遭わなくてすみますので、じっくりと離婚調停を進めることができます。
そして、婚姻費用を獲得さえできれば、夫の方は、いつまでも扶養したくない妻のために婚姻費用を払うのが嫌なはずですから、それなりの譲歩が望めます。
妻としては、婚姻費用さえ獲得できれば、生活費の心配は通常要らなくなりますので、立場上もアドバンテージがとれ、以後の交渉の主導権が握れます。
3 注意点ですが、裁判所は、実は婚姻費用の額について合意ができなかったとしても、なかなか婚姻費用の調停を不調にして審判にする、ということをしてくれません。それは、婚姻費用は離婚しないことを前提にしており、制度的に離婚請求とは矛盾すること、また、せっかく相手方が離婚する気になってきたのに、婚姻費用の審判をすることで逆撫でして、離婚の話が飛んでしまわないようにすること、などの配慮があります。この辺は、代理人とよく相談しながら、婚姻費用の審判を強攻的に求めるかどうかを決めてください。


投稿者 銀座ウィザード法律事務所

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